トシオを消してから時間が少し経ったので
自分なりに振り返ってみようと思う。
どうするべきだったのか
「トシオ」はどういう漫画かというと
無表情で大物臭のするオタクが主人公、ヒロインが女装美少年という組み合わせ
ラブコメのつもりで発進した、思いつき漫画でギャグの下地としては様々な展開ができそうで
3話ぐらいまではコメディの形をとれていた・・・と思う
躓いたのはゲーム大会とかいう何話続くのかわからない展開と
その中でパズルゲームによる対戦と、ヒロイン同士の対決
↑をどう漫画で描けばいいのかわからなかったし、
キャラクター同士をぶつけるに当たって、僕はそいつらについてちゃんと把握できていなかった
「キャラの作りこみが甘いけど、だからこそ先が読めなくて面白い」という感想を頂いた事があったが
作者自身も先を考えていなかったのだというオチなわけだ。
そんなこんなで躓いて、立ち上がるまで時間がかかりすぎた結果
目の前の問題を解決する気力が無くなってしまったわけだ。
というか考えれば考える程、それまででおかしい点がいくつも浮かんできたり
コメディ調漫画なのに暗いところばかり作りこもうとしてしまう。
最初は面白がって、男の娘とオタクをくっつけようとしてたけど
その先の未来はどうなるのか、考えてもちゃんとした答えが出なかった。
よくあるけどコメディ作品が半端にシリアス展開するとものすごくつまらなくなる。
それは起こった問題に対して答えがちゃんと出せていないからである場合がほとんどで
僕の場合、終始コメディで通せばよかったのだけど、浮かんでくるのはシリアス方面ばかりで
そのシリアス面で納得できる答えが出せない
(現実でもたぶん女装や同性愛に関しては明確な答えなんて無いのではないかとおもった)
ので考えれば考える程、当初思っていたものとは違うものになっていくし
何より、躓いているパズルゲーム対戦だとかキャラの定まってないヒロイン同士の闘いなんて
「描けない」とサジを投げたくてしょうがなくなっていた。
全部が自分の思っていた通りになるわけでないから
たとえ連載して完結したとしても納得いかない部分なんていくらでも出ただろう
それらと、うまくいかなくて投げた作品は何が違ったのか
僕は続けるべきだったのか
それすらもわかんなくなった結果何も描けなくなった
「トシオ」はどうするべきだったのか
・終始コメディ調。ホモだとか男の娘ネタも「ズコー」で終わり。暗い部分は描かない
・ストーリーは特には無く、学園ラブコメの筋をオタク×男の娘でギャグとして消化していく
・ラストは日常系作品のように終る。作中で大きな展開は無く誰も不幸にならず終る。
「トシオ」でどうしたかったのか
・弱者としての「男の娘」と、ブレないことで強者として存在する「トシオ」
・の、ラブコメをネタにしたギャグ漫画。
・しかし女々しい男(マリヤ)の悩みや弱音を描いて感情移入したかった
前者は思いつきで後者は真面目に考えた結果描きたいなぁと思った物。
きっと上記のようにしていれば、継続さえすれば完結まで漕ぎ着けていただろうと思う
が、自分でこんな風に箇条書きできるようになったのは、躓いてしばらく経ってからであった
「描き始める前にしっかり考えておけばよかった」
「描き直すにしても、どこから描き直そうか」
「むしろ最初から直したいところばかりだ」
とどんどん沼の中に沈んでいくばかりであった。
トシオの反省はこんな感じで終ろうと思う。
結果として僕は新都社投げ作家の称号を取り戻した、というかもう新都社民じゃないけど
また完結できなかった。
僕が欲しいなぁと思ったのは、一緒に考えて相談に乗ってくれる人で
漫画って一人だけで完結まで考えて描き続けるって、ものすごく大変で難しいことだと思うし
あと僕の生活圏内で漫画の話できる人がいないというのが、ストレスというか不燃というか
専門の頃は毎日話す相手いたから漫画の話できて幸せだったし自分の中に燃えている者を感じられた
が、今は無く、一人で抱えるのが寂しく辛かった。
編集者という存在があるけれども、彼らは「商業的価値があるから」漫画の相談や添削をしてくれるのであって
「趣味で描いてるしかも無料で公開してる漫画」に尽くしてくれる人ではない
「趣味で~」というところからもう一つ考えたいのは、どこまでコストをかけるかということで
たぶん新都社の人に限らずpixivだとかネットで漫画を公開してる人は皆考えたことあるんではないだろうか。
コストというのは作画にかかる画材だとか時間だとか、それだけではなく
話を考えるとか、作りこむ労力だとか、使うネタだとかも含めた言葉だ。
「そんなことイチイチ考えてねーよ」っていう人は別にいいんだけど
真面目にどこまでやりこむのか、趣味で妥協してセーブしていくのか
これ描いてお金貰えるんならやりこむだろうし、きっと編集者みたいな人もついてくれるだろう
しかし新都社はそーいう場ではないし、むしろ
「無料で商業レベルの漫画を描く」ということが良い事ばかりではない
というのも考えるべきだし、それ以外のやるべきこともあると思う。
「楽しくて、それをモチベーションにして漫画描けばいいじゃないか」
と数年前の自分が背後から答えてくれているんだけど
それを一緒にやってくれる人がいるのか、金銭が発生しないのに続けられるのか
自分自身最後まで続けられるのか。
数年前の自分と比べて今の僕はそれほど漫画が好きじゃない気がする
高校の頃、同じようにブログで漫画の悩みを垂れ流していた時にコメントをくれた人が
「あなたは漫画にとりつかれている」と言っていたけれども
むしろ逆で、僕がみっともなく漫画から手を離せないだけなんだと思う
これからも手を離すつもりなんて毛頭無いんだけど
このままだと白紙のページが続いていくばかりになるだろう。
何かを変えなければならない、けど具体的にどう変えたらいいのかわからない
僕は一人になるには時期が早すぎた。専門ではなく大学へ行っていたら何か違ったかもしれない。
他人より精神的に幼かったり弱かったりするあたりむしろ小学校からやり直したい
いやむしろ胎内からやり直せばきっと人生変わっていたと思う。
面白いと思って書いたけどあんま面白くないな。
自分自身でわかっていない事について書いた日記なので
読んでいる人からしたら3倍はわかりにくいと思うけど
これが最近の悩みです。2年ぐらい悩んでます。
年齢的に猶予は1年も無いと思います。
同い年の人達は就活してます。
ヒェ~~ッ、
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